旧年中は、大変お世話になりました。
本年も、よろしくお願い致します。
『障害』とは何か。これがわかっていなければ、僕らは何のアプローチもできないはずです。
しかし、どれだけの施設が、そのことを真剣に考え、分析し、実践に生かしているのかと考えると、非常に心許ない気分になります。
令和5年末に、当事業所で職員研修を行いました。その時に話した内容の一部を如何に掲載します。
それを元に、今年も安易な教条主義に陥らず、多因子モデルで障害というものをとらえ、アプローチできるような力量をつけていきたいと思います。
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一言で障害といったって、色々なところに障壁がある。物理的にも、心のなかにも、区々にある。1人にひとつなんてことではない。1人にいくつもあるのが普通だ。さらに、そのいくつもの障壁は相互に影響し合っている。遺伝子レベルから環境レベルまで、無限に絡み合って、ある状況を作っている。事件ではなく状況に反応して、状態像が形作られている。それらを包括して、その人の状態を理解しないと、教育・療育・ハビリテーション・リハビリテーション・ケースワークなどを効果的に実践することはできない。
そして、避けては通れないのが、上記の関わりを持つ人との間に「信」はあるのかという問いかけである。理解はついに信におよばない。信がないところで理解だけしようとすれば、相手を破壊するということを忘れてはいけない。
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外部機関のほうでも、講義しております。