知的・精神・発達障害者の就職・就労支援、職場定着支援を行う東京都にある就労移行支援事業所
僕たちは、誰もが自分の甘さを思い知らされながら成長していきます。その先に、その人なりの社会との融合があります。言い換えると、素因という遺伝的につくられた人間としての大きな枠組みが、様々な環境との間で「当たり障りある」いとなみを体験しながら、世の中の真実や事実を識っていくことで、人柄や、その人の持ち味が育っていきます。流行のニューロダイバシティーだろうが何だろうが、この事実は変わりません。ただし、この過程は、成長発達する本人が主観的に感じるものでなければ面白くないし、押しつけがましいものになってしまいます。例えば、経済産業省が推進するニューロダイバシティーの概念は、露骨に生産性の向上を目指しているわけですが、これは経済的な指標での評価であり、目指す方向です。そこに、本人の体験様式として感じる幸せが重なるのかどうかは別の話です。「生産性向上への貢献=本人の幸せ」という単純な定式に、うかうかと、柄にもなくのることで、かえって社会生活の継続を断念せざるをえなくなる人もいるということを僕らは頭の片隅に置いておかなければいけません。