小学校のとき、同じクラスに知的障がいをもつ女の子がいました。
彼女はいじめられていました。
私は「なんでいじめられるんだろう」と、ぼんやり考えているだけでした。でも、進路を選ぶときに、そのことが心にひっかかっていることに気づいたんです。それで、福祉の専門学校を選びました。
不謹慎かもしれないけれど、知的障がいや発達障がいをもつ人に学ぶことは多いです。私たちがもっている常識ってなんなんだろう、と、かえって思ったりするんです。
ここに来ている人たちは、だいたい、2年くらいで就職していきます。
1年目はしっかり見たいので、体力面などを意識しています。「この人は、夏場は強いけど、冬は風邪をひきやすい」というようなことですね。
1年経つと、就職に対して足りない部分がわかります。
その課題を次の1年で一緒にがんばります。
ご家族の方も自信のない場合が多いので、3ヶ月毎くらいに面談して、できるようになったこと、家でも努力してほしいことなどをやりとりします。
就職していった人たちが元気に近況を報告してくれるのは本当に嬉しいです。実際に企業からも「戦力になっている。いないと困る」と言われることも多いんです。
わからないやり方で怒鳴られても人は成長しません。
本人に必要なやり方を早く見つけ、自信をつけていってあげたいですね。
日々、心がけていること
どこまでその人の立場になって物事を見られるか。
何がわかって何がわからないのかを早く見つける。
そして必要なやり方で、自信をつけてもらう